• ZEH住宅ってどんな住宅?ZEH住宅を建てるメリットとは

  • 公開日:2023/01/15


ZEH住宅は、地球温暖化に歯止めをかけるために、日本政府が普及を推進している住宅です。しかし、ZEH住宅と聞いてどんな住宅なのかよく分からない、という方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、ZEH住宅とはどんな住宅なのか、ZEH住宅を建てるメリット、補助金制度について詳しく解説します。

ZEH住宅基準は2025年度から必須になる?

ZEH住宅基準は2025年度から必須になるのでしょうか。ここでは、ZEH住宅基準が必須になるといわれる背景を解説します。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルとは、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることです。温室効果ガスをまったく排出しないということは現実的に難しいため、植林や森林管理をして二酸化炭素を吸収させ、実質的にゼロにする取り組みのことをいいます。2020年10月に日本政府は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質的にゼロにするカーボンニュートラル宣言をしました。

省エネ基準への適合義務化

カーボンニュートラル実現のために、2025年度以降からは新築する全建築物に省エネ基準への適合が義務化されます。そのため、省エネで創エネできる住宅のZEH住宅が必要となってきます。ZEHとは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略です。

つまり、住宅を高断熱化したり省エネ設備を導入したりした省エネ住宅かつ、太陽エネルギーなどの再生可能エネルギーを創エネして、実質的にエネルギーゼロになる住宅のことです。2030年度以降は、新築する全建築物にZEH基準への引き上げ、適合義務化を目指すため、今後ZEH住宅はスタンダードな住宅となるでしょう。

ZEH住宅を建てるメリットとは

ZEH住宅を建てるメリットにはどんなものがあるのでしょうか。ここでは、ZEH住宅を建てるメリットを解説します。

1年中快適に過ごせる

ZEH住宅は、高断熱・高気密の住宅のため、家の隅から隅まで1年中快適な温度に保ちます。気密性が低い住宅では、リビングは暖かいがトイレや浴室は寒いといった温度変化がありますが、ZEH住宅では温度変化ないため、ヒートショックを防ぐことができます。

長いスパンで考えると経済的

省エネできるZEH住宅は、冷暖房効率が非常に高いため光熱費が少なくお得な住宅です。また、ZEH住宅を建てる際は、従来の住宅と比較すると建築費は高くなりますが、補助金を活用できるので長いスパンで考えると経済的な住宅といえるでしょう。

高い遮音性能

ZEH住宅に使用される断熱材は吸音効果があるため、高い遮音性能が発揮され室外の騒音があまり聞こえなくなります。また、従来の住宅より壁の厚さが増していることや、複合ガラスを使用していることも遮音性が高くなっている理由のひとつです。

蓄電できる

太陽光発電と蓄電池を設置することで、電気を蓄えておくことができるため、万が一停電になった場合でも電気を使うことができるので安心です。また、自宅のエネルギーとして使っても使い切れなかったら、電気を売って売電収入を得ることができるというメリットもあります。

ZEH住宅を建てるなら補助金をうまく活用しよう

ZEH住宅の普及のために、国による補助金制度があります。ここでは、ZEH住宅を建てる際に活用できる補助金制度を解説します。

ZEH支援事業

ZEH支援事業は、ZEH住宅の定義を満たしている住宅を対象とした補助金制度で、1戸あたり定額で55万円の補助額です。さらに蓄電システムを導入することで、追加補助額が加算されます。また、通常のZEH住宅よりも高性能なZEH+住宅は、補助額が1戸あたり100万円です。さらに蓄電池システムや地中熱ヒートポンプシステムなどを導入すると、追加補助額が加算されます。

次世代ZEH+実証事業

次世代ZEH+実証事業は、ZEH+の定義を基本としていますが、次世代ZEH+実証事業では、注文住宅だけが対象となる補助金制度です。注文住宅以外の新築住宅は、対象外となるので注意しましょう。補助額は1戸あたり100万円で、さらに蓄電池システムやV2H充電設備などを導入することで、追加補助額が加算されます。

次世代HEMS実証事業

次世代HEMS実証事業には、ZEHという言葉は使われていませんが、ZEH+の定義を基本とした住宅でなければなりません。それ以外に、蓄電システムまたはV2H充電設備のどちらかを導入していることと、AI、IoT技術などを行う仕組みを備えていることが、補助金制度を受けられる条件となります。そのほかにも、注文住宅以外の新築住宅は対象外となるので注意が必要です。補助額は1戸あたり112万円で、燃料電池や太陽熱利用温水システムなどを導入することで、追加補助額が加算されます。

まとめ

ZEH住宅は、カーボンニュートラル宣言をした日本政府が普及を推進する、実質的にエネルギーゼロになる住宅のことです。2025年度以降からは、省エネ基準への適合が義務化されるためスタンダードな住宅となるでしょう。ZEH住宅を建てるメリットは、1年中快適に過ごせる、長いスパンで考えると経済的、高い遮音性能、蓄電できることが挙げられます。ZEH住宅を建てる際は、補助金制度があるのでうまく活用するようにしましょう。

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